砺波郷土資料館
2018年9月2日、富山県の砺波郷土資料館(中越銀行本館建物)を訪ねました。
40年以上付き合ってもらっている釣りの「師匠にして相棒」と、テント泊の予定で釣りに来たのだが、渓の状況が良くない。翌朝まで待ったがやはり良くない。昔だったらその辺で竿を出してお茶濁し・・・というところだが、今はもうそんな釣りもしたくない・・。という事で、この時間を有効に過ごす何かないかな?と、頭の隅にあった資料館行きを提案したら相棒が乗ってくれた・・。という訳です。感謝!
来たついでに・・と言うにはずいぶん遠いところです。高速だけでインター6つ、56kmもあります。しかも、相棒の運転で・・。次の釣行ではいいポイントを2つ位ゆずってあげよう!と、思いつつ着いたのがチューリップ公園の一角にある砺波郷土資料館です。この建物は明治42年に中越銀行本店として出町(今の砺波市出町地区)に出来ました。北陸銀行を経て昭和54年に当地へ移築されたそうです。洋風を取り入れた木造土蔵造りで銀行らしくどっしりとしています。内部の化粧材はすべてケヤキが用いられ、全体をコリント様式の彫刻でまとめられています。入ってみると、天井には唐草模様の金唐革紙が貼られています。以前見た青森銀行記念館のものとイメージが似ています。アカンサスを描いた漆喰細工も立派なものです。案内して下さった館の学芸員にして主幹のSさんは「解体移築だった為に、市の指定文化財止まりなのが残念だ」とおっしゃっていました。
1階には郷土の文化紹介コーナーがあり、嫁入りにまつわるあれこれが展示されていました。一生に一度しか使わないもので、とても高価な「嫁のれん」というものがありました。実家であつらえて嫁入り先の広間に掛けられるもので、一度くぐったら外してしまうものだそうです。案内のSさんに「あなたもくぐったのですか?」と伺ったら、「はい」というお返事でした。
こちらの館では、平成27年に「まぼろしの金唐革紙展」という特別展を開催されており、その際には旧林家住宅にも調査に来られて冊子の紹介コーナーに載せていただいてありました。
今日付き合ってくれた相棒には感謝する。帰路通った八尾の街は「風の盆」の準備をしていた。 K・M記