起雲閣

2019年3月18日、熱海市にある起雲閣を訪ねました。
以前、若い女性のお客様に教えて頂いたのです。いつものように説明の中で、「金唐革紙の使われている建物は全国でも数少なく、北から・・・」とお話していると「伊豆にもありますね!行ったことがあります!」と、その場でスマホに表示して見せてくれたのです。いつものことですが、(お客様は神様です!)
で、行ってみました。この建物は所有者が3人変わり、現在は熱海市の所有で市の「指定有形文化財」になっているそうです。
最初は、海運王と呼ばれた内田信也が1919年(大正8年)に別荘として建てました。2人目は鉄道王と呼ばれた根津嘉一郎が1932年(昭和7年)に洋館「玉姫」を増築。3人目は実業家の桜井兵五郎が1947年(昭和22年)に取得、旅館「起雲閣」として開業する。1999年(平成11年)廃業となり、翌2000年(平成12年)熱海市が取得し一般公開を開始する。2002年(平成14年)熱海市指定有形文化財に登録されました。旅館時代には多くの文豪が滞在し、いくつかの作品も書かれたそうです。また、映画の撮影場所にもなったという事です。
「金唐革紙」は2代目根津嘉一郎の建てた洋館「玉姫」の折上格天井に使われていました。
ここの施設の一部は文化的活動に対して貸し出しもしているそうです。また、1000坪あるという庭園が素晴らしいです。実際に歩く事が出来ます。

帰りがけ、お土産に売っている「金唐革紙で出来たしおり」を買いながら、統括責任者のNさんとお話する事が出来ました。私は身分を明かさずにお話をしていたのですが、「長野にも金唐革紙を見ることの出来る建物があるんですよ。」と奥から(旧林家住宅の調査報告書)を出して見せて下さった。以前、旧林家住宅を訪れた時に購入してくれたとの事。遅れた非礼を詫びながら名刺を出して改めてご挨拶しました。    K・M記