明治商家 中瀬邸
2020年3月15日、松崎の明治商家 中瀬邸を訪ねました。
ここは明治20年呉服商家として建てられた建物で、中瀬邸というのは建てられた場所からくる呼び方だそうです。
入って見ると、正面は呉服問屋だった頃を再現してあります。左側には黒漆喰の壁や扉で出来た内蔵がありました。白よりも黒漆喰の方が高価なのだそうです。その中も展示室となっており、松崎港に出入りした廻船の品物などが並んでいました。
お座敷を通り抜け奥の離れに行く渡り廊下は舟底天井になっていました。船大工の手によるものだろう。当時のご当主の美的感覚が伺われます。美的感覚といえば、トイレ(非公開)の外にあったおそらく手水鉢を置いたのであろう台も、自然木を使った洒落たものでした。
豪商の家らしい建物の重厚感や展示されている文化財の数々を見て、松崎という町が文化的に熟していた街だったのだな・・。と、思いました。 K・M記