深谷、熊谷方面へ研修旅行
説明員のK・Mです。2017年5月31日、所属団体の研修旅行で、埼玉県深谷、熊谷方面へ出かけました。片倉工業株式会社の片倉シルク記念館(木造2階建ての繭倉庫に当時の機械などが展示されていて、2007年近代化産業遺産に認定されている。)と富岡製糸場初代場長、尾高惇忠の生家及び近代日本資本主義経済の父、渋沢栄一の生家/記念館などを見学しました。二人については説明の必要もない程有名人であるが、私はこの旅で、祖父やその兄弟、また父に出会えた思いがした。大正生まれで技術屋だった父は、戦中戦後製糸機械を作る会社に勤務していて、機械の据え付けやらメンテナンスで全国を歩いたと言っていた。片倉シルク記念館にはその社名のプレートが付いた機械がたくさん展示されていた。若い頃の父たちが据え付けた機械かも知れない・・・。明治生まれの祖父は「運送」、その弟は「繭買い」をしていたと聞いている。各地で繭を買い付けて岡谷に送るのが「繭買い」。岡谷駅から製糸工場まで繭や石炭を運ぶのが「運送」だ。私の幼い頃、私の家と祖父の二人の弟の家の3軒には樫の木があった。冬でも葉を落とさない樫の木はこの辺りでは珍しかった。「繭買い」をしていた祖父の弟が兄弟3人の家に買って来た・・という事だ。今回の研修旅行では各地で樫の木を見かけたし、尾高惇忠の生家では防火壁のように刈り込んであった。「繭買い」をしていた祖父の弟は、冬も葉を落とさない常緑樹の樫の木の苗を、買い付けた繭と一緒に送ったのだろう・・。二人の弟の家にはもう樫の木はないが、私の家の裏にある樫の木は大人二人が両手を回して指先がようやく触れる位の太さになっている。